経産省がフィンテック研究会 「本気の育成か 権益争いか」 2015_10_07 日経新聞_政策レーダー

経産省がフィンテック研究会
「本気の育成か 権益争いか」 政策レーダー

20151007_日本経済新聞_政策レーダー

 

金融とIT(情報技術)融合した「フィンテック」は日本の成長産業になるか–。
政府内で6日、新しい研究会が立ち上がった。仕切り役は金融庁ではない。経済産業省だ。

経産省は新しい会議を「産業・金融・IT融合に関する研究会」と名付けたDフィンテックは、金融(finance)と技術(technology)を組み合わせた米国発の造語
だ。スマートフォンを使う決済や資産運用、ビックデータ、人口知能(AI)などの最新技術を駆使した金融サービスを指す。研究会の名前の冒頭にあえて「産業」を付け加えたところに、経産省の並々ならぬ意欲がうかがえる。

初回の会議には、国内フィンテックベンチャーに加え、NEC, クレディゾン、みずほフィナンシャルグループ、日銀など13機関が参加した。経産省17階の会議室は傍聴者らで満席。ベンチャー経営らしくTシャツやスニーカー姿も目に付いた。
最初に資産管理アプリを提供するマネーフォワードなどが日本のフィンテック市場の現状を説明した。その後、フィンテックが日本に新しい産業を生むか自由に討議に進んだ。
「顧客にどんな新しいサービスを提供するか」出席者は展開してる事業や新しい技術、海外の動向について発言。今後も月2~3回のペースで研究会を開き、既存の金融機関とベンチャー企業の協調策に加え、資金調達や家計の資産形成にどう変化を及ぼすかなどを議論するという。
だが、ある金融関係者は「金融庁でも同じフィッテックの議論をしているのに、なぜ経産省で研究会が立ち上がったのか」と疑問を口にする。金融庁は昨年から楽天などのIT業者やベンチャーにヒアリングを開始。すでに金融審議会の2つの部会で金融機関がIT業者を傘下に収めやすくする枠組みや仮想通貨の取り扱いに関する話し合いを進めており「経産省の研究会の開催は最近聞いた。まずは何を議論するか注視したい」と戸惑う。
フィンティックで先行する英国はロンドンの新しい金融街に数百社のベンチャーを誘致、英政府がベンチャーの設立相談や規制問い合わせ窓口を設けている。日本も金融庁と経産省が協業し、フィンテックを成長産業にできるのか。または、将来の予算獲得などを視野に入れた単なる権益争いにおわるのか。いずれにしても、世界と周回遅れの日本のフィンテック業界に残る時間は少ない。
(B)

 

日本経済新聞 2015_10_07 政策レーダー 転載

IoTで人手不足補う_国内再開拓へ進化 土木現場 3Dで把握_『ドローン革命』コマツ挑む 2015_10_07 日経新聞

IoTで人手不足補う_国内再開拓へ進化
土木現場 3Dで把握_『ドローン革命』コマツ挑む

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コマツのIT(情報技術)活用が新しいステージに入った。
要はあらゆるモノをインターネットにつなぐ「インターネット・オブ・シングス(IoT)」。
無人ヘリ「ドローンによる測量や地形計測システムを搭載した油圧ショベルなど新たな機器を提供し、慢性的な人手不足にあえぐ圏内の土木建設現場の改革に挑む。
建設機械レンタルを手掛けるコマツ子会社、コマツレンタル(横浜市)の千葉市の保有地。再現された建設現場で6目、コマツの建設業者向け支援サービス「スマートコンストラクショどの実演会が開かれた。
地形計測システムを搭載した油圧ショベルは今回が初披露。運転席に座る作業員が自の前のボタンを押すと、備え付けのカメラが幅8M・奥行き仰がの範囲でショベルの前方を撮影した。
画像データはクラウドに送信され、1分もたたないうちに3次元データに加工される。「コマツのあらゆる資源を投入して開発した」。この事業の責任者である四家千佳史執行役員はこう力説する。
上空却がを飛び回っていたドローンもサービスのキモだ白上空を叩数分飛ぶ聞に数百万カ所のポイントを測量し、わずか1日で現場の詳細な3次元データができあがる。
事前に作成する完成図の3次元データと照らし合わせるだけで施工範囲などがはじき出される。
日々変わる現場の状況を反映した3次元データをもとに自動走行する建機が整地や掘削などの土木工事を進める。
クラウド上で管理する進捗状況はパソコンやスマートフォンで随時確認できるため、急な設計変更などにもそつなく対応できるという。
2月のサービス開始から日々、改良を重ねてきたスマートコンストラクション。
新たに導入すれば、「必要な土の塁がどれくらいになるか、ダンプトラックの手配はどうすればいいかがすぐに分かる。
建設現場の工程管理が工場と同じように簡単にできる」。 サービスの販売を手掛けるコマツレンタルの小野寺昭則社長はこう話す。
実際、導入済みの現場では工期の短縮や人手の削減で費用を2~3割削減する効果があったという。
コマツのIT活用では2001年から建機に標準搭載する遠隔管理システム「コムトラックス」が広く知られる。建機の稼働状況をリアルタイムで把握し、将来の需要予測やメンテナンス時期の適切な提案につなげた。
13~14年にはボタンを押すなどの単純な操作だけで熟練者のように運転できるブルドーザーと油圧ショベルを製品他。
自在に刃先を動かすことができる油圧ショベルなど「自動化建機」は現在、国内1000カ所の現場に導入されている。
第3弾となるスマートコンストラクションは圏内の建設現場が直面する課題に対応する「ソリューションビジネス」との意味合いが濃い。震災復興や東京五輪をにらんだ大型開発などで慢性化している建設現場の人手不足は五輪後も人口減少のため、お年には100万人規模で作業員が足りなくなる見通しだ。
一方、本業の建機販売は稼ぎ顕だった中国の景気減速で環境は厳しくなっている。中国に加え、東南アジアやオーストラリアなどでも建機の販売が伸び悩むなか、スマートコンストラクションでの売上高を早期に年間100億円規模に引き上げ
る計画。園内の足場めを急ぐ。(松田崇)

日本経済新聞 2015_10_07 ビジネスTODAY 転載

サイバー・実世界融合  富士通靴にセンサー歩行記録 2015_10_07 日経新聞

サイバー・実世界融合  富士通靴にセンサー歩行記録 2015_10_07 日経新聞
20151007_日経新聞_8

2015年のシーテックの主要テーマのひとつが、すべてのモノがネットにつながる「インターネット・オブ・シングス」(IoT)だ。
主催団体の1つである電子情報技術産業協会(JEITA)は、IoTによって実世界とサイバー空間を密に連携させることで未来の社会や生活がどのように変わるのかを示す展示コーナー「NEXTストリート」を設ける。

企業の出展でもIoT関連は多い。富士通はスニーカーなどのセンサーを埋め込んだ「次世代センサーシューズ」を参考出展する。かかと付近に圧力や加速度などのセンサーを配置し、スマートフォン(スマホ)に無線で送信する。人がどこをどのように歩いたのか、いつ座ったのか、などを調べられる。
登山ガイドが登山客の歩行の様子を手元のスマホでチェックして疲労を確認したり、スポーツをプレーしている際の足の動きを基にフォームを改善したりすることを想定する。
多数の人の歩行の情報を蓄積したビッグデータを分析して健康管理や都市計画などに生かすこともできると完込む。試作したシューズを富士通が製品化する予定はないが、IoTの端末の一例として出展することでITシステムの活用を促す。

アルプス電気は複数のセンサーと通信機能を1パッケ!?に収めたIoT向け小型モジュールを出展する。幅5・6戸以、奥行き出・5ミリ針、高さ3 ・4ミリれと、指先に載るほどの大きさを実現した。
加速度、方位、気圧、温度、湿度、照度のセンサーと、近接無線通信規格「ブルlトゥlス」の省電力版の通信機能とアンテナ、センサーのデータを読み取って送信するマイコンを内蔵する。
住環境のモニタリングや健康管理、インフラ監視などへの応用を見込む。アプリックスIPホールディングスは、.店舗の商品やレストランのメニューなどを多言語で紹介するシステムを展示する。
近距離無線端末「ビーコン」を活用し、店内にいる外国人のスマートフォン(スマホ)に外国語の案内を配信する。ωカ国語以上の自動翻訳に対応しており、訪日客需要を獲得したい商店に売り込んでいる。

2015_10_07 日経新聞_転載

『NEC IoT技術で水道管理 漏水特定、需要予測も』日経産業新聞 2015_10_7転載(エネ&エコ最前線)抜粋

『NEC IoT技術で水道管理 漏水特定、需要予測も』

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日経産業新聞 2015.10.7掲載(エネ&エコ最前線)抜粋

『NEC IoT技術で水道管理 漏水特定、需要予測も』

NECがすべてのモノがインターネットにつながる「IoT」技術を駆使し、水害抑制など水道管理ビゾネスに注力している。
センサー通信やビッグデータ解析など長年培った技術を活用し、温暖化が一因として被害拡大が今後予想される河川や下水道の水害検知や、節水・節電対策につなげようとしている。
米テキサス州の北部にあるアlリントン市。市内に敷設される水道管の点検保守業務を、NECが請け負う。
年内にも同市と契約を結ぶ予定だ。マンホール内に独自開発のセンサーを設置して水道管の微小な振動を検知する。
検知データをNECのサーバーで集約して分析し、管の漏水場所を特定するサービスを5年間提供する。「検知システムの売り切りは手掛けてきたが、運用まで担うのは初めてだ」。NECの受川裕執行役員は語る。
海外でシステムの特長を訴えるには、NECが自ら運用して示すことが有効だと判断した。
漏水検知は熟練技術者の経験と勘で場所を推測するのが、日本でも海外でも主流だ。だが管の老朽化や技術者の高齢化加速し、十分に対応できていないのが実情だ。
アーリントン市も管の全長500キロメートルの3割が敷設
40年を超える。NECはIOTにより効率的で正確に漏水場所の特定と交換ができるとみている。
2025年に世界の3人に1人が水ストレスに直面するーー。国際連合の予測だ。気候変動によって水不足や海面上昇、
洪水被害など水に関わる被害に遭う人が世界で急増するとされる。
インフラ整備が遅れる発展途上国に限った話ではない。「米国や州など先進国は水道の保守、更新対策の難題に直が面しつつある」(受川執行役員)。
日本の漏水率は数%にとどまるが、英ロンドンはすでに3割近いなど、深刻な問題にな
っている。それだけに、インフラの新規整備は建設土木やプラント会社の仕事だが、保守運用はIT (情報技術)を活用するならば、情報通信企業も参入余地は大きい。
NECは漏水検知以外に、水需要の予測システムの開発にも力を入れる。日本や英国の水道事業者と現在、造水や配水に必要な電力使用量削減に向けた実証実験が進行中。
日年度中に実用化を目指している。浄水場や送配水場、水道管の流量や水圧、水質などのデlタを収集。これに気象情報や過去の需要データなどを組み合わせて、水道水の需要を予測する。
必要以上に水を作るのを防ぐ。
日本では全国の電力使用量の約1%が水道事業で使われる。水の需要管理は節水と節電の両方に貢献できる。
NECは海外の水関連事業の売上高をげ年度に300億円と、現在の3倍に増やす目標を掲げる。日本では自治体が直接運営する水道インフラが大半のため、
NECの運用受託サービスは当面、欧米を軸に展開する予定。
ただ「欧米の問題は、時間差で日本の問題として対処が必要となる。欧米の経験が今後日本でも生かせるはずだ」(同)。情報通信企業から「社会インフラ企業」として、
国内外で存在感を高めようとしている。(榊原健)

日経産業新聞 2015.10.7掲載(エネ&エコ最前線)転載

『IoT、日本企業と連携』 GEデジタル戦略統括のルー氏 2015_10_06 日経産業新聞

『IoT、日本企業と連携』
GEデジタル戦略統括のルー氏

20151006_日経産業新聞_9

米ゼネラル・エレクトリック(GE)でデジタル戦略を統括するピル・ル!氏は日本経済新聞社のインタビューに応じ、すべてのモノがインター
ネットにつながる「IoT」を推進する上では「(自前主義を取らず)できるだけ提携して仲間を増やす。日本企業との
連携も考えている」と話した。(1面参照)
2020年までに世界叩位以内のソフトウエア会社になる野心的な
目標を打ち出しました。「産業用のデジタル化の市場がまさに立ち上がろうとしている。顧客が製造現場にデジタル技術を持ち込むことにより、具体的にどんな用途(ア
プリケーション)があるのかという要望も急速に高まってきた。市場はまだ繋明(れいめい)期にあり、GEが産業用ソフトの分野で基本ソフト(OS)の『Predix』を活用して基盤を握れる機会があることも大きい」

―――米IBMや独SAPなども同じようなビジネスを志向しています。
「IBMやSAPは尊敬に値するが、我々とは違う会社だ。GEはジェットエンジンやタービンを実際に製造している会社であり、デジタル技術を活用して製造分野の能力を拡張している。同じことを顧客企業ができる様に手助けするGEは多岐にわたる製品を手掛けており、顧客の製品や現場についても理解が深い。IT企業にはない優位性がある」
―――IT企業とどうたたかうのですか。
「システム統合や通信ネットワーク構築といった事業はしない。我々はOSを手掛け、顧客や提携先トともにアプリケーションを開発していく。我々の戦略で最も重要なのはビジネスをともに進める友達を増やすことだ。日本でもPredixを活用して設備を管理する多くの仲間が出てくるだろう」
―――組織改正でルー氏は最高デジタル責任者(CDO)とGEデジタル社長を兼務します。
「1つの会社の中に製造分野トIT分野が併存すると、どうしても2つの分野は離れがちとなる。これでは本当に偉大なデジタル産業企業にはなれないとジェフ・イメルト最高経営責任者(CEO)が決断した。私が単にできたる分野のトップだけでなく、CDOトしてGE全体の変革にも関与できるようにして、両分野の融合をより進められるようになった」
―――GEは120年以上の歴史を持つ製造業です。ITへのシフトに抵抗はなかったのですか。
「GEに来て4年になる。最初はソフトウェアの世界への理解もあまりなく、デジタル化で変革が起きるという事について技術者の間で懐疑的な見方も多かった。だから彼らの教育に時間をかけ、押し付けないように心がけた。しかし、GEのリーダー層は成功の臭いをかぎつけた途端に一変した。今まではソフトウェアやデジタル化がいかに従来のビジネスのあり方を変えるのか、リーダー層は分かった』いる。」
(聞き手は稲井創一)

日経産業新聞 20151006 紙面転載

 

GE「IoT、我々の出番」 5年後にソフト売上高3倍へ 2015/10/6付日本経済新聞 転載

GE「IoT、我々の出番」 5年後にソフト売上高3倍へ
2015/10/6付日本経済新聞 転載


米製造業を代表する企業、ゼネラル・エレクトリック(GE)がIT(情報技術)ビジネスへの傾斜を強めている。2020年までにソフトウエア事業の売上高を15年見通しの3倍に引き上げ、世界10位以内のソフトウエア企業になると宣言した。このほど開かれた発表会に足を運ぶと、すべてのモノがインターネットにつながる「IoT」での野望が透けて見えてきた。


米西海岸サンフランシスコ。10月1日まで3日間の日程でGEのIT戦略の発表会が開かれた。1枚約千ドル(約12万円)のチケット約千枚が開催2週間前に完売するほどの人気ぶりだった。

GEが「インダストリアル・インターネット」という一大経営指針を掲げてから約3年たつ。生産や開発現場でIT活用を進めてきたGEの最新動向をチェックしようと、世界中から顧客やライバル企業らが集まった。

「我々の出番が来た。インダストリー(製造業関連)企業が次世代の生産性を獲得する機会がやってきた」。GEのジェフ・イメルト会長兼最高経営責任者(CEO)がイベント冒頭の講演で強調したのは、生産性向上の手段としてのITの徹底活用だった。

生産性とは投入した労働力に対してどれだけ生産高を上げたのかを示す指標だ。企業経営の現場では従業員1人あたりの売上高などで表される。

GEによれば、米製造業の生産性は1991年から2010年にかけ年率4%で向上していた。11年から15年までの直近4年間は1.4%に伸びが鈍化している。製造業の現場でIT技術を生かしきれていないからだという。イメルトCEOは「ソフトウエアの力を使えば生産性を引き上げることができる」と話す。

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■実践例に注目

GEが航空機エンジンやガスタービンの製造現場でビッグデータを活用して、開発期間の短縮や効率的な稼働などを実現した事例はよく知られている。しかし、今回のイベントで目立ったのは、GEの事例ではなく、GE製のソフトウエアやサービスを導入した企業の実践例だった。
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イメルトCEOはITビジネスへの傾斜を強めている(米サンフランシスコ)
「タービン、発電機、送電設備を熟知しているだけにGEとの提携は効果が上がると確信している」。米国で数多くの発電所を運営するエクセロンのミッチェル・パチリオ氏は、GEが提供する「デジタルパワープラント」と呼ばれる最適な発電・送配電を実現するサービスの導入事例を披露した。データ分析を活用して天候や時間帯などに応じて機器の最適稼働を実現するという。

米日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)のティム・ロジャース氏は「デジタル技術の現場での有効活用は喫緊の課題だった」と語る。P&GはGE製ソフトウエアを使った工場設備管理システムに着目した。予期せぬ設備の停止時間を10~20%低減させるという。

大手だけではない。中小企業もワークショップと呼ばれる会合で、互いにGE製ソフトウエアの導入事例を披露し、活用法などを巡って活発に意見交換していた。導入効果の話はいずれも具体的で、機器や製造現場を熟知するGEのITサービスへの支持の広がりをうかがわせた。

「我々は基本ソフト(OS)の『Predix(プリデックス)』を提供する。実際のアプリケーションはGEが開発するものもあるが、大半は顧客企業との共同開発や外部のIT企業が提供する」と語るのは、GEのデジタル戦略を統括するチーフ・デジタル・オフィサー(CDO)のビル・ルー氏だ。

ルー氏は米アップル社が提供する音楽配信サービス「iTunes(アイチューンズ)」のようなビジネスモデルを目指すと語ったことがある。

■未知数な面多く

製造業向けIoTサービス市場の「器」であるPredixに、外部企業がシミュレーションやデータ解析などのアプリケーションを盛り込むような仕組みだ。このアプリケーション市場は20年までに2250億ドル(約27兆円)以上に膨らむと試算している。成長市場で業界標準OSを握れば果実も大きい。

その金脈を巡っては、米IBMなどの既存のIT大手や独政府が推進する「インダストリー4.0」の中核企業である独シーメンスなどとの競争が待ち構える。ソフト会社買収で競合に対してやや後手に回るGEが狙い通り市場を開拓できるかは未知数な面も多い。

「製造業のデジタル化は初期段階だ。とにかく早く動かなければならない」とイメルトCEOは語る。今年4月に金融事業から実質撤退を決め、返す刀でITビジネスへの注力を打ち出したGE。「選択と集中」の新たな神話の始まりになるのだろうか。

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(サンフランシスコにて稲井創一)

 

温水など自動調節 魚の成長早く 「養殖いけすITで管理」水産庁、実用化目指す

温水など自動調節 魚の成長早く
「養殖いけすITで管理」水産庁、実用化目指す 2015_10_05_日本経済新聞

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水産庁はブリやタイなどの養殖に使ういけすをIT(情す報技術)で管理する仕組みの指実用化をめざす。
いけすに据え付けたセンサーで生育環境を24時間管理し、魚の成長に合わせていけすを最適な深さに自動で浮き沈みさせる。
現在は出荷まで3年程度かかる魚の場合で1年ほど短縮できるという。
3年以内に実用化させたい考えだ。
いけすには通常、海面に浮かせるための空気袋が付いている。
魚の種類や成長段階ごとに育ちやすい水温や塩分濃度、プランクトンの霊などを詳細に設定し、センサーの情報に基づいて空気袋が収縮して浮き沈みする。
例えば代表的な養殖魚であるブリは日本食人気で海外需要が高まっている。
成長を早めることで出荷量を増やし、輸出増につなげる。
近年は集中豪雨が増えており、海面近くに浮かせておくと、海水の塩分濃度が下がって魚が死んでしまうことも少なくない。
いけすの自動管理で養殖業者の経営を安定させる狙いもある。

2015_10_05_日本経済新聞 転載

ドローン使い線量測定 大阪電通大VB手作業の10分の1 2015_10_05_日本経済新聞 転載

ドローン使い線量測定
大阪電通大VB手作業の10分の1

 

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大阪電気通信大学発べンチャーのテクノエックス(大阪市)などは、東京電力福島第1原子力発電所事故により汚染された福島県南相馬市や飯舘村で、無人飛行機ドローンに空間線量計を搭載した放射線測定の実証実験を始めた。
手作業に比べて計測時闘が10分の1に短縮でき、綿密な評価や部分的に線量が高いホットスポットの発見に役立つと期待している。

実証実験では除染で放射線量がどの程度下がったかなどを測定する。11月までに性能を確かめる。除染の新たな確認方法として、国の放射線測定ガイドラインに盛り込まれることを目指す。その後は測定システムを除染業者などに販売したい考えだ。また消防車や原発等放射性物質を扱う施設などに置き、緊急時に役立てることも検討する。
テクノエックスは64個の小さな放射線測定器を束ね、放射性セシウム由来のガンマ線を捉えて画像に色を付けて表示するシステムを開発した。試作品や金型製作を手掛ける菊池制作所と千葉大学発ベンチャーの自律制御システム研究所(千葉市)が開発したドローンに、測定器を載せた。空中に3分間静止させて一気に10メートル四方の範囲について1メートルごとに区切った場所のガンマ線量を測れる。

文部科学省が定めた放射線測定のガイドラインに沿って、計測器を持ちながら歩き回って10メートル四方を測るのに約1時間かかる。ヘリコプターなどで上空から線量を測る方法もあるが、小さなホットスポットを見つけるのは難しいという。
2015_10_05_日本経済新聞 転載

ウェブ接客心地よく 『アパレル通販の救世主?』日経MJ 2015_10_05 転載(紙面)

ウェブ接客心地よく
『アパレル通販の救世主?』日経MJ 2015_10_05 転載(紙面)

ウェブ接客ここちよく

洋服のインターネット通販で、顧客の検索の動きをリアルタイムで察知してお薦めの商品や情報を提案する「ウェブ接客」が広がっている。通販サイトの乱立で、ブランド名や品ぞろえだけでは客を呼べなくなり、赤字で苦しむショップも多い。ウェブ接客は行き詰まるアパレル通販の「救世主」となるか。

■「間」を読みメッセージ 押しつけ回避

20~30代向け洋服を扱うネット通販のマガシークは今夏から「ウェブ接客」を始めた。画面の向こうにいる顔の分からない相手がどんな商品を見ているか、どのようにサイトに来たかを追跡。購買意欲を促す情報をタイミングを見計らって表示する。

都内に住む会社員の森脇彩さん(26)がスマートフォンを手にマガシークで何か新しい商品が入荷していないか何気なく見ていると、突然画面に「予約商品15%ポイントキャンペーン」というメッセージが現れた。新作を予約購入すると、通常よりポイントが還元されると知った森脇さんはパンツを衝動買いした。

マガシークは森脇さんのように初めてサイトを訪れた約6万人にウェブ接客を試みた。ウェブ接客をした人としなかった人とを比べると、接客した人のほうが1人当たりの購入金額が20円高かった。スニーカーのページを見ている人にはスニーカーのお得情報を表示。9月はウェブ接客で計1000万円を稼いだ。

マガシークは2004年のサイト開設当初から「リコメンド」機能を入れ、顧客の購入履歴に応じてトップ画面を変えてきた。マガシーク事業本部の高松貴宏部長は「商品を並べるだけのアパレルサイトとは違うと自負してきた」という。

有力ブランドの洋服を扱えば新規顧客はすぐに来てくれた。だが、ここ1、2年は「人気ブランドを入れても新しい顧客がなかなか来てくれなくなった」(高松部長)。各ブランドも自社でサイトを立ち上げ、マガシークのサイトにすらたどりつかなくなったのだ。

危機感を持ったマガシークは、楽天出身の倉橋健太氏が設立したITベンチャーのプレイド(東京・品川)のウェブ接客ツール「カルテ」に目をつけた。カルテを導入すれば、「サイトを訪れた人が今何を検索しているのか、画面やカーソルの動きを0.1秒単位で分析できる」(同社)。

導入費用は月5000円からで、1メッセージごとに1円かかる。メールマガジンの配信やリコメンドでは新規顧客を開拓できないと限界を感じていたマガシークは即導入を決めた。

半年でセレクトショップのベイクルーズグループや米アメリカンイーグル、ミズノ、ユナイテッドアローズなどアパレル企業を筆頭に500社以上が「カルテ」を採用。「集客の手立てがなくて困り果てている」(プレイド)状況で、これまでに延べ約2.5億人に“接客”した。

各社はまだ実践していないが、マウスの動きやスクロールの回数から商品選びで迷っていると判断し、チャットで「お困りですか」などのメッセージを表示できる。サイトを訪れた回数から「何回目の来店ありがとうございます」と伝えることもできる。技術的にはもう、実店舗での接客に限りなく近づいている。

ただ日本人は押しつけがましい接客が苦手。どのアパレル会社もどこまで大胆にウェブ接客してよいか手探りの状況だが、「徐々に受け入れられる」(ベイクルーズの小松原麻里氏)とウェブ接客に活路を見いだそうとしている。

カルテの仕組み

▼ウェブ接客 ウェブサイトを訪れた顧客一人ひとりに適したアプローチをすること。マウスの動きやどの画面を見ているかなどを追いかけて、サイト内で迷っている顧客に「お困りですか」といったメッセージを送ったり、最適なタイミングでクーポンを送ったりできる。
実店舗のように、リアルタイムで情報を分析するため、ウェブでは難しいとされてきた「きめ細やかな接客」が可能。従来も顧客の好みを分析して商品をお薦めする「リコメンド」と呼ばれる機能はあったが、過去の購入履歴や登録情報を元にトップ画面の表示を変えるといった対応に限られていた。


 

■実店舗と連携、店員が商品提案

実店舗を利用したウェブ接客もある。都内の会社員、石田亮太さん(32)は休日、ネットにこうつぶやいた。「『マーガレット・ハウエル』みたいなミニマルでスタイリッシュなTシャツを探している」

翌日、Tシャツの画像付きの2通のリツイートを受け取った。Tシャツを販売している東京・原宿のセレクトショップ「TERROIR(テロワール)」に行き、リツイートで表示されたTシャツを購入。「短い文で、こちらの気持ちを読み取ってくれた」と満足げ。

それまで石田さんはネットで洋服をあまり買わなかった。買いたいものが見つからないからだ。だが、店を何軒も歩き回りたくないのが本音。「提案してくれるならネットで買っていいな」。既に4回つぶやいた。
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石田さんが使っているのは、ITベンチャーのスタイラー(東京・渋谷)が今夏から始めた消費者と店員をネットでつなぐ無料サービスだ。同社のサイトには石田さんのようなつぶやきが続々と投稿される。リツイートをしているのは、スタイラーに参加するアパレルや専門店の店員だ。

東京・渋谷のセレクトショップ「DAILY SHOP」の店員の笠間萌さんはスタイラーの投稿を頻繁にチェック。これまで20件程のつぶやきに答えた。「ネット上で知らない人に直接提案でき、一気にチャンスが広がった」と語る。

もっとも、提案が採用されなければ店員の作業は無駄になる。だが、アパレルのネット通販の多くが「メルマガを配信するだけでは新規顧客を獲得できない」と悩んでいる。サービス開始から2カ月でサザビーリーグ(東京・渋谷)やステュディオスなど約70社・店がスタイラーに参加した。

パルコはテナント入居している店の店員に対し、「ウェブ接客」をテーマにした研修を始めた。研修では、お薦めの商品や店の雰囲気を分かりやすく伝えるためのブログの書き方を学ぶ。

パルコのブログには1店当たり1日で250人がアクセスする。客はブログを見て気に入った商品をネットで購入したり店頭で商品を取り置きしてもらったりできる。ブログから購入につながった場合は店の売り上げとして計上され、パルコも成果に応じて報酬を得る。地方店のブログを見て全国から注文が入る。ウェブ上では「来店前から接客が始まっている」(WEBマーケティング部の林直孝部長)という。

ネット通販笛埋没

■ネット通販増え多くは赤字、打開狙う

ネット通販業界において、今年は「ウェブ接客元年」といわれる。ウェブ接客ツールが相次ぎ登場し、洋服のネット通販が使い始めている。なぜ、今ウェブ接客なのか。

背景には洋服のネット通販の乱立がある。アマゾンや楽天など総合モールへの出店だけでなく、百貨店やブランドが次々と独自サイトを立ち上げたほか、個人同士で売買するフリマアプリも登場。サイトの数は増え続け、顧客同士の奪い合いが生じ、「半分以上が赤字ではないか」(業界関係者)ともいわれる。
画像の拡大
アパレル通販の夢展望は3月、業績悪化を理由に会社を売却した。低価格なギャル向けの衣料品を生産してきたが、トレンドや競争環境の変化に対応できなかった。

もともと洋服のネット通販は日本人になじみにくいと言われてきた。ネット経由でアパレルを購入する割合は8%と、欧米の15%の約半分にすぎない。IT企業バーチャサイズの上野オラウソン・アンドレアス社長は「欧米のネット通販の返品率は3割程度で、日本が1割。商品に満足しているのではなく、不満があっても諦めている」と話す。一度失敗するとネット通販で買わなくなる。

最近は若い女性のネットでの洋服の買い方も変わりつつある。キーワードを入力・検索して、商品を探すことに疲れを感じ、ネットサーフィンをして偶然目に留まったものや、友人が「いいね!」とつぶやいた商品を購入する。最大手楽天のアパレルサイト「アイスタイル」もカルテを導入した。「ウェブ接客」で洋服が売れるようになるかが注目される。

(水口二季)

[日経MJ2015年10月5日付]

 

 

土壌の状態 即時検知 『ラピスセミコン 農業や防災に』 2015_10_05 日経産業新聞

土壌の状態 即時検知
『ラピスセミコン 農業や防災に』

20151005_日経産業新聞_6

 

【京都】ロームグループのラピスセミコンダクタ(横浜市)は2目、静岡大学と、土壌の水分量や温度などをリアルタイムで検知するセンサーを共同開発したと発表した。
土壌の環境を自に見えるようにし、農作物の生産性向上や、土砂崩れの予知などに生かす。2017年の発売を目指す。
センサーは5戸四方の半導体素子に、水分量と温度、酸性度の検知機能を一体化させた。土の中に直接埋め込むことができ、無線通信部品と組み合わせて取得情報をリアルタイムに送信できる。
畑や斜面などに複数個を埋め込めば、広範囲な土壌環境の監視ができる。
農作物によって異なる適切な酸性度や水分量を適正に保ち、農作物の品質や生産量を向上させることができる。
防災では、土砂の水分量をみることで土砂崩れを早期に予知したり、警報を解除する適切な時期を見極めたり
することができる。
今後、ヘルスケア分野などへの応用も探るという。

2015_10_05_日経産業新聞 転載